Vol.0822
<タックスニュース>
相続税の物納申請わずか48件 延納も1342件にとどまる
国税庁はこのほど、2025年度の相続税の「物納」「延納」申請・処理状況を公表した。申請件数は「物納」が48件、「延納」が1342件。06年度の申請件数は物納が1036件、延納が4705件なので、当時と比べると物納はわずか4.6%、延納は28.5%に過ぎず、ともに大幅減となっている。
「物納」の申請件数は48件、前年度に未処理で繰り越されていた件数は29件で、合計77件。このうち物納が許可された件数は40件、取下げ件数は14件、却下件数は4件で、処理件数の合計は58件だった。全体の51.9%が許可され、75.3%が処理されている。申請金額は135億円、未処理繰越金額は49億円で、合計184億円。このうち物納が許可された金額は86億円だった。
「延納」の申請件数は1342件、未処理繰越件数は371件で、合計1713件。このうち延納が許可された件数は891件、取下げ件数は346件、却下件数は44件で、処理件数の合計は1281件だった。全体の52.0%が許可され、74.8%が処理されている。申請金額は665億円、未処理繰越金額は242億円で、合計907億円。このうち延納が許可された金額は445億円だった。
06年度からの処理状況をみると、「物納」「延納」とも申請件数・金額が大幅に減少している。06年度に物納が許可された件数は2094件、金額は1334億円で、延納のそれは4742件、1350億円だった。当時の物納許可件数は25年度の約52倍、金額は約16倍。延納許可件数は約5倍、金額は約3倍だった。
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<タックスワンポイント>
ローリスクでハイリターン? 軍用地投資 相続税対策にも
自衛隊や米軍の基地などが建つ「軍用地」は、すべてが国有地というわけではなく、一部は民間の法人や個人から借り上げて利用するというかたちをとっている。その際にはもちろん賃料が発生するので、それを目当てに軍用地をわざわざ購入する不動産オーナーもいる。
通常の賃貸アパートなどへの投資と比べて軍用地を選ぶメリットとしては、空室リスクが存在せず確実に国から安定した賃料収入が得られること、そのため銀行からの担保評価が高くお金を借りやすいこと、賃料にあたる借地料が定期預金の金利の3倍前後のペースで上がり続けること、修繕・リフォームといった維持費がほとんどかからないことなどがある。また軍用地は通常の事業用地に比べて固定資産税評価額が低く計算されるルールがあるため、それを基に算出する相続税も大幅に抑えることができる点も人気の理由だ。
こう聞くと良いことずくめという気がするが、もちろん欠点もある。軍用地は国の防衛戦略によって成り立つだけに、将来的に日本や米国の政策変更によって返還される可能性を常にはらんでいる。返還後に大規模リゾート施設建設などの計画があるなら値上がりが見込めるが、そうでなければ〝原っぱ〟に戻ってしまう可能性もゼロではない。また単純に利回りだけを見ると、軍用地の表面利回りは平均2%前後と、通常の賃貸アパートにかなり見劣りする。総じて利回りは低いものの安定性が高く、相続税対策として有効というのが、軍用地投資の特徴だ。
