タックスニュース

Vol.0823

<タックスニュース>

中小企業の親族内承継  事業承継税制の適用要件見直しへ

 中小企業庁はこのほど「中小企業の親族内承継に関する検討会(柳川範之座長=東京大学大学院経済学研究科教授)」の報告書案を公表した。8月5日に開催した6回目の会合で配布した資料のひとつとして、事業承継税制の見直し・拡充を含む「中小企業の親族内承継に関する施策の方向性」を示したもの。
 この検討会は経済産業省・中企庁が昨年6月に設置したもので、親族内承継を円滑に進めるための税制・支援策について議論する有識者会議。学識経験者、企業経営者、経済団体税制専門委員、税理士・公認会計士・弁護士ら10人の委員で構成されている。経営者の高齢化、相続税・贈与税の負担など、親族内承継が進まない要因となっている主要課題について検討し、制度・支援の方向性を整理。非上場株式にかかる相続税・贈与税の納税猶予制度を定めた事業承継税制と、金融・支援機関と連携した後継者育成事業など支援策の見直しを重要なテーマとして位置付けている。
 報告書案では、事業承継の現状について「経営者の高齢化が進み、後継者不在による廃業が増加している」としたうえで、「親族内承継は依然として全体の約3割を占めるが、後継者育成や手続きの煩雑さが課題」だと指摘。「現行の事業承継税制の特例措置を前提に、その運用や要件を実態に沿ったかたちへ調整していくことが必要」だとする方向性を示した。
 経産省・中企庁では近く報告書を取りまとめ、2027年度の税制改正大綱に盛り込む方針。

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<タックスワンポイント>

業務中の被災想定した対策を  防災用品は原則減価償却の対象

 自然災害のかたちはさまざまだ。前もって襲来が予測できる台風などであれば社員に自宅待機を命じることもできるが、業務時間中の地震や突発的なゲリラ豪雨による土砂災害、冠水などがあれば、帰宅を急がずに職場で待機し、宿泊してから帰宅するほうが良いケースもある。会社に備えがないからと無理な退社や帰宅を命じれば、従業員の命を失う致命的な結果にもなりかねない。
 これが夏場の災害の場合、忘れてはならないのが熱中症対策だ。過去には、水害によって停電が発生し、熱中症で被災者が死亡したケースもある。例えば塩飴のようなものであっても、あるのとないのとでは熱中症リスクは段違いだ。逆に冬場の被災を考えれば、寝泊まり時の寒さ対策が重要となる。人数分の布団セットを用意するのが難しくても、緊急用のアルミのブランケットなどであればコストを抑えながら備えることが可能だ。
 防災への備えを税務面からみると、ヘルメットなどの防災用品は原則として、器具備品として減価償却の対象となる。懐中電灯や乾電池などを含めた防災セットを購入したとしても1組あたり10万円を超えることはほぼないので、全社員分だとしても少額減価償却資産として一時に全額を損金処理することが可能だ。

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