タックスニュース

Vol.0821

<タックスニュース>

生保労連 関連税制アンケート  保険料控除は「重要」が8割超

 生命保険業界で働く労働者で組織する産別単産、全国生命保険労働組合連合会(生保労連)はこのほど、「生保関連税制等に関するモニターアンケート」の結果を取りまとめ公表した。民間生命保険に加入する18歳以上80歳未満の個人で、扶養している子どもが「いる」ひと、「いない」ひと各1030人、合計2060人を対象に調査を実施したもの。「生命保険料控除制度の役割」については全体の8割超が「重要」と回答している。
 「死亡時の遺族の生活に対する準備状況」についての調査では、「残された遺族の生活」に「不安はない」と回答した割合は19.9%にとどまり、全体の2割に満たなかった。「少し不安」は同29.7%、「不安である」は同28.3%、「とても不安」は同22.1%だった。 
 「残された遺族の生活に対して経済的な準備をしていますか」との問いには、46.6%が「ある程度している」と回答した一方で、41.8%が「していない」と答えた。「十分している」は6.6%にとどまった。「準備しているもの」を複数回答する設問では、全体の85.9%が「生命保険(共済含む)」、同82.1%が「預貯金」と答えた。
 「生命保険の死亡保険金で必要だと考える金額」の回答平均額は約1780万円であるのに対し、「現在加入している生命保険の死亡保険金額」の回答平均額は約1168万円で、600万円ほど不足している。
 「生命保険の重要度」については、「どちらかというと重要」と回答した割合が50.0%で半数を占めた。「重要」の26.7%と合計すると76.7%となり、全体の4分の3が生命保険を生活に欠かせない商品・サービスであると認識している。一方、「どちらかというと重要ではない」は15.5%、「重要ではない」は7.9%だった。
 「生命保険料控除制度の役割」については、「どちらかというと重要である」が52.0%、「重要」が32.0%で、全体の8割超が重要視している。
 「今後の生命保険料控除制度のあり方」について、①公的保障だけでは不十分なので、自助努力支援を拡充してほしい②現行のままで良い③公的保障で十分なので、自助努力支援を縮小してほしい――の3点から最も近い考えを選択する設問では、「どちらかというと①」が42.6%、「①」が24.5%で、合計すると全体の3分の2以上の割合を占めた。「②」は28.1%で、現状維持を支持する回答も3割近くあった。「どちらかというと③」は3.7%、「③」は1.1%にとどまった。
 2026年から23歳未満の扶養親族がいる場合、一般生命保険料(死亡保障)控除額の4万円に2万円を上乗せし、6万円とする時限措置「子育て世帯に対する一般生命保険料控除額の拡充」が講じられていることを、「知らない」と回答した割合は73.3%で、周知が徹底していない状況が明らかになった。

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<タックスワンポイント>

非常勤役員の適正な報酬額  経験、勤務状況、ほかの役員分…

 オーナー企業では、家族を法人の非常勤役員にして報酬を払っているケースが多い。しかし、報酬額が過大と判断されてしまうと否認される恐れがある。
 過去にあった事例では、会社の取締役に長女を据え、役員報酬として年額93万円を支払っていたが、課税庁がそのうち60万円を超える約3分の1の部分について否認した。長女は取締役就任当時18歳で大学在学中であり、学業の余暇を利用して経理関係の帳簿の整理、自動車の運転など実質的な業務にも携わっていたが、なぜ一部否認されたのか。
 裁判所は「①長女の知識・経験②取締役として就任間もない事実③勤務状況・職務内容④会社経営に参画する程度⑤ほかの取締役・使用人に対する報酬、給与の額――などを併せて考えると、長女に対して支払われるべき報酬の客観的相当額は、会社設立以来の非常勤取締役だったほかの役員に対する報酬額(年額60万円)以上にはならない」と判示した。この額をそのまま参考にはできないが、知識・経験、勤務状況に加えて、ほかの役員との差が重要なポイントだといえそうだ。

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