<タックスニュース>

政府 中期財政計画に歳入出明記せず  財政再建に各国の懸念強まる可能性

 政府が8月上旬に策定する中期財政計画に歳入や歳出の数値を盛り込まない方向になったことで、日本の財政再建に懸念が強まる可能性が出てきた。かねて日本は国際会議の場で「信頼に足る」財政健全化の計画を求められており、9月5~6日の主要20カ国・地域首脳会合(G20サミット)でこの中期財政計画を説明する予定だが、各国の理解を得られるかは不透明だ。
 政府は、2015年度までに国・地方の基礎的財政収支(PB)赤字の国内総生産(GDP)比を10年度の水準から半減し、20年度に黒字化する財政健全化目標を掲げている。中期財政計画は、将来の経済状況や財政見通しを明らかにしながら、目標達成に向けた具体像を示すもので、民主党政権時代の「中期財政フレーム」では「歳出71兆円」「新規国債発行44兆円」の枠を設けてきた。
 6月の英国でのG8サミットでは、財政再建を重視するドイツのメルケル首相が「日本には大きな財政赤字がある。どう解決していくのか」と問題視し、安倍晋三首相が「(今年8月に)財政健全化目標達成のための中期財政計画を具体化していく」と理解を求める一幕があった。日本には、中期財政計画策定を理由に財政再建について具体的な説明を後回しにしてきた経緯があるのだ。
 PB削減の根拠に乏しく、歳出抑制による財政規律も確保できない中期財政計画では、国際的な信用を失い、国債金利の急騰や株価下落で日本経済が混乱する恐れもある。政府は具体的で説得力ある中期財政計画を示す必要がある。

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<タックスワンポイント>

観光兼ねて海外出張  「旅費」判定に注意

 グローバル化が進み、中小企業の間でも海外出張が一般化してきた。国内出張と比べると経費もそれなりにかかるが、業務上必要なものであり、かつ、通常必要と認められる金額である場合には、「旅費」として損金算入が認められている。
 しかし、その海外出張に業務遂行上必要とは認められない部分がある場合や、必要な支出でも異常に高額な場合には、その認められない部分や高額な部分が、海外出張に行った役員や従業員への給与として取り扱われるので注意が必要。
 それでは、仕事と観光を兼ねて行った海外出張にかかった旅費は、具体的にどう扱ったらよいのだろうか。業務遂行上必要と認められる旅行と認められない旅行とを併せて行った場合、その海外渡航にかかった旅費を、「業務遂行上必要と認められる旅行の期間」と「認められない旅行の期間」との比等により按分し、業務遂行上必要と認められない旅行にかかる部分の金額については、渡航者に対する「給与」として扱う必要がある。
 ただし、海外渡航の直接の動機が特定の取引先との商談や契約締結など業務遂行のためであり、その海外渡航を機会に観光を併せて行うものである場合には、その往復の旅費については「業務遂行上必要と認められるもの」とし、その海外渡航に際して支給する旅費の額から控除した残額について按分計算の対象とすることになる。仕事のついでにちょっと観光、というのはよくある話。とくに海外出張ともなれば仕事の合間にご当地グルメや観光などを楽しみたくなるものだが、税務上では海外出張にかかった費用について「仕事」と「観光」をキッチリ分けて取り扱うことになるので注意が必要だ。

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