Vol.0813
<タックスニュース>
2025年分の確定申告状況 納税人員、所得金額が増加
国税庁はこのほど、2025年分の「所得税等、消費税及び贈与税の確定申告状況等について」を発表した。所得税等(復興特別所得税を含む)の申告人員は前年比0.6%増の2353万人で、このうち申告納税額があったのは同21.3%増の628万人。その所得金額は同7.4%増の54兆9617億円で、申告納税額は同6.6%増の4兆6897億円だった。所得税等の申告人員は15年分以降、ほぼ横ばいで推移している。
申告人員のうち申告納税額があるひと(納税人員)の数は、24年が同20%超の減少だったが、25年は増加に転じた。国税当局によると「24年は定額減税の影響で納税がないひとが一定数いたことが要因の一つではないか」としている。所得金額、申告納税額の増加については、「近年の賃金上昇による所得金額増加や、地価公示の平均変動率が上昇したことに伴う土地などの譲渡所得があるひとの増加など、さまざまな要因が重なっているのではないか」と分析している。
事業所得者のうち納税人員は同30.6%増の154万人で、その所得金額は同21.6%増の9兆729億円、申告納税額は同24.4%増の9298億円となっており、前年分と比較するといずれも増加した。
事業所得者以外の納税人員は同18.5%増の473万人で、その所得金額は同5%増の45兆8887億円、申告納税額は同3%増の3兆7598億円となっており、前年分と比べていずれも増加した。
土地等の譲渡所得の申告人員は同4.1%増の60万人で、このうち所得金額があったのは同4.7%増の41万人。その所得金額は同6.8%増の6兆9394億円だった。
株式等の譲渡所得の申告人員は同2.5%減の115万人で、このうち所得金額があったのは同0.2%増の74万人。その所得金額は同15.2%減の6兆8603億円だった。
e-Taxの利用による所得税等の申告人員は同4.8%増の1814万人で、前年分と比較して83万人増加。すべての申告人員のうち77.1%が利用している計算で、4人に3人がe-Taxで申告しているといえる。
申告人員全体のうち、4割が自宅からe-Taxで申告しており、そのうちの半数以上がスマートフォンを利用している。その一方で、確定申告会場での申告人員は全体の1割を下回り、年々減少する傾向にある。
個人事業者の消費税の申告件数は同2.2%増の217万件で、前年分と比較して5万件増加した。申告納税額は同5.1%増の8416億円だった。
贈与税の申告人員は同1.2%減の47万人で、このうち申告納税額があったのは同2.8%減の32万人、その申告納税額は同28%増の5038億円で過去最高となっており、前年分と比較すると申告人員・納税人員は減少した一方、申告納税額は増加した。
贈与税の申告状況を課税方法別にみると、暦年課税を適用した申告人員は同1.3%減の39万人で、その申告納税額は同28.7%増の4215億円。相続時精算課税を適用した申告人員は同0.8%減の8万人で、その申告納税額は同24.6%増の823億円となっている。
税、申告、事業承継のお悩みは無料相談実施中の税理士法人早川・平会計までどうぞ
<タックスワンポイント>
「生計を一」 同居は必要なし 税金上はあくまでカネの関係
税法の条文や関連する通達を見ていると、控除対象となる配偶者、扶養親族、ひとり親控除、雑損控除、医療費控除、配偶者控除、地震保険料控除など、至るところで「生計を一にする」という言葉に出くわす。
その言葉は一見すると、「同じ屋根の下で生活をともにする人」をイメージするが、実は「生計を一にする」は、意外と幅広い範囲を指している。単純に誰かが誰かを扶養するということではなく、必ずしも同居していることを要件ともしていない。
整理すると、勤務や修学、療養などの都合で日常の起居をともにしていない親族であっても、休暇などの際にはその親族のもとで起居をともにすることが常例となっている場合や、これらの親族間で常に生活費や学資金、療養などの送金が行われているケースは、所得税法上の「生計を一にする」を満たしていると認められる。
ただし逆にいえば、親族が同一の家屋に起居していても、明らかに互いに独立した生活を営んでいれば「生計を一にする」とはいえないということだ。あくまで「生計を一にする」というからには、生活の資金をともにしているという「カネの結び付き」が必要となる。
