<タックスニュース>

茂木経済再生相が線香配布で窮地  野党側「秘書なら何でもありか」

 茂木敏充経済再生担当相が、秘書による選挙区内有権者への線香配布問題で追い詰められている。線香に関しては、小野寺五典防衛大臣が1年生議員だった1999年に、有権者に自身の名入りの線香セットを配った時には議員辞職をし、3年間の公民権停止を含む略式命令を受けている。
 公職選挙法199条の3によると、候補者が役員を務める団体は、候補者の氏名を表示、または類推されるような方法で選挙区内の者に対して寄付してはならないとされている。
 茂木氏は1月29日と30日の衆院予算委員会で配布について認めた。「政党支部を通じた政治活動」であり、秘書らが配布したものの「配ったものに私の氏名は入っていない」として公職選挙法違反には当たらないと主張したが、納得できる答弁には至っていない。
 総務省は「政党支部の職員または秘書が氏名の表示のない寄付を持参することは、ただちに『氏名が類推される方法』によるものとはいえない」との見解を示した。まるで茂木氏を擁護するような見解となっており、野党側からは「政党支部の秘書ということで持っていけば、お酒もお金も、何でもオーケーになってしまう。公選法の趣旨に反する」(玉木雄一郎希望の党代表)、「金品で有権者の支援を得ようという行為は禁じられている」(小沢一郎自由党代表)などの意見が相次いだ。

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<タックスワンポイント>

棚卸資産の売れ残り商品の「陳腐化」基準
売れない理由を文書化、来年も売れる季節商品は別

 棚卸資産は、時価が下がったことで会社が評価替えによって価額を減らしたとしても、その減額分は基本的に損金に算入されない。なぜなら、その商品などを販売しない限り、価格下落による損失は発生しないためだ。
 ただし、会社の経営が傾いて民事再生手続きが決定されたときや、資産が「災害で著しく損傷したとき」、さらに「著しく陳腐化したとき」が、損金算入できる例外として挙げられている。
 倒産や災害は分かりやすいが、常に微妙な判断になるのが「陳腐化」だ。売れ残った季節商品で、今後は通常価格で販売できないことが明らかであるものなどがこれにあたる。ただ、例えばファッション衣料で、アパレル業界の人にしか分からない「流行遅れ」という判断だけでは、その商品が「著しく陳腐化した」と税務署に認められるのは難しい。商品に欠陥がないにもかかわらず、環境の変化などで価値が著しく減少し、その価値が今後回復しないと認められる状態にあることが、「著しく陳腐化」したことと認められる条件だ。
 季節商品といっても12月の季節モノであるクリスマスツリーなどは、翌年度も販売できるため、これに当たらない。極めて流行性の強い一過性な性質のある商品を指すので注意が必要だ。
 その判断は極めて抽象的であるため、納税者としては「なぜ陳腐化したといえるのか」を文書にしておくほうが無難だ。その商品の販売実績や価格の推移などは、他店の状況(チラシなど)も説得力を持つだろう。


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