タックスニュース

Vol.0794

<タックスニュース>
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年度税制改正大綱  中小企業対策関連項目

 2026年度税制改正大綱には、中小企業対策関連の主な項目として、(1)中小企業技術基盤強化税制の拡充・延長(2)事業承継税制に係る特例承継計画の期限延長(3)中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例措置の拡充・延長(4)食事支給に係る所得税非課税限度額の見直し(5)インボイス制度の円滑な定着に向けた所要の措置(6)地域における生活環境の維持に必要なサービスを確保するための特例措置の検討――などが盛り込まれた。これらの改正項目について、ポイントを押さえておきたい。
「中小企業技術基盤強化税制」は、より多くの中小企業の研究開発投資を後押しする観点から「繰越税額控除制度(3年間)」を創設するとともに、この税制そのものの時限措置の適用期限を3年間延長する。
「事業承継税制」は、特例承継計画の提出期限を延長する。「法人版(特例措置)」の承継計画は27年9月末まで、「個人版事業承継税制」の承継計画は28年9月末まで、それぞれ提出期限を延長する。
「少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例措置」については、現行「30万円未満」となっている即時一括償却が可能な単価上限額を「40万円未満」に引き上げるとともに、適用期限を3年間延長する。ただし、単価上限額は拡充されるものの、合計額については現行の「300万円」を据え置く。
「食事支給に係る所得税非課税限度額」については、現行の上限額である「税抜き月額3500円」を見直し、「同7500円」に引き上げる。
「インボイス制度の円滑な定着に向けた所要の措置」としては、免税事業者からの仕入に関する特例(8割控除)について、控除可能割合の引き下げペースと引下幅を緩和し、最終的な適用期限を31年9月末まで延長する。インボイス発行事業者となった小規模事業者に関する経過措置(2割特例)については、個人事業者の納税額を売上税額の3割とする経過措置を2年間講じる。

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<タックスワンポイント>
税務処理は賞与か給与か  未払残業代 法人税と所得税の違い 

 働き方改革の推進で従業員の権利意識が高まっているからか、過去の未払残業代をめぐる請求や裁判が増加している。会社にとっては理不尽に感じる請求もあるが、労働者の勤務時間管理が企業の義務である以上、会社側の責任が問われるケースが目立つのが現状だ。
 未払残業代を支払った場合、法人税法上の損金算入時期は、支払方法にかかわらず「債務確定主義」に基づき判断される。具体的には、未払残業代の支払い義務が判決、和解、労働審判などで確定した日の属する事業年度の損金として一括で処理する。例えば、和解が成立したのが前期でも、実際に支払いが当期にずれ込んだ場合、損金にできるのは実際に支払った期ではなく、確定した日の属する前期だ。
 さらに未払残業代は、その名目にかかわらず、全額が給与所得として取り扱われる。所得税が課されるのは、未払残業代を実際に支払った日が属する年だ。支払いの際には、会社は所得税と復興特別所得税を源泉徴収しなければならない。支払いを受けた従業員も、その年の年末調整で精算する必要がある。
 未払残業代の支払いで、最も注意が必要なのが社会保険料だ。というのも、未払残業代は、原則として社会保険料の算定基礎に含まれるためだ。多額の未払残業代が支払われた場合、賃金の変動があったものとみなされ、過去にさかのぼって標準報酬月額の訂正を行わなければならないことがある。この際、会社と従業員の両者に、過去の期間にさかのぼって社会保険料の差額分を納める義務が発生してしまうというわけだ。

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