<タックスニュース>

コロナ追加対策  特別貸付を創設へ

新型コロナウイルスによる感染拡大が収まらないなか、与党の間では、2020年度補正予算案の検討を求める声が高まっている。国会では、衆院は通過したものの、参院で20年度当初予算案の審議が始まったばかりだが、ある与党議員は「消費税増税後に落ち込んだ景気をここで支えなければ、取り返しがつかないことになる」と危機感をあらわにしている。
自民党は3日、観光業やホテル、旅館業界の団体から意見を聴取する会合を開いた。団体の関係者からは、当初は中国人観光客の減少だったが、「今では国内からの旅行客もおらず、経営が非常に厳しい」との意見が出た。政府が大規模なイベントやビュッフェ形式の食事など、不特定多数の人が接触する場所に集まるのを自粛するよう呼び掛けたことを受け、「宴会の需要も激減した。食料を納入する業者など、影響は広範囲にわたる」との懸念が示された。
与党が政府へのさらなる対策を求めるのは、感染拡大が進み、政府が求める自粛が広がるなか、幅広い業種で実質的な影響が出ているためだ。自民党幹部は「東日本大震災やリーマン・ショックの時と比べても、経済へのインパクトは大きく、先行きが心配だ」と語る。これらの懸念が20年度補正予算案の検討を求める動きを後押ししている。
自民党が提言する追加対策は、資金繰り支援として、日本政策金融公庫による「コロナ対策特別貸付」の創設。北海道など経済の影響が深刻な地域を念頭にした。さらに、雇用調整助成金の助成率引き上げや非正規雇用などへの対象拡大なども必要だとした。
自民党の岸田文雄政調会長から党の提言を受け取った安倍晋三首相は3月3日、「(経済の)インパクトに見合うだけの必要かつ十分な経済財政政策をまとめていく」とし、前向きな姿勢を示した。
今夏の東京五輪の開催を危ぶむ声も出るなか、与党からは「国民から求められているのは、感染拡大と経済の停滞を止めること。そのためにはあらゆることをすべき」との意見強まっており、さらなる経済対策を求める声は、しばらくやみそうもない。

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<タックスワンポイント>

今さら聞けない総合課税と分離課税の違い  10種類の所得と2種類の課税方式

所得税は、昨年の所得を合計して税額を決定するが、ややこしいのは所得の種類によって「総合課税」と「分離課税」に分かれていることだろう。確定申告などで耳にすることの多い言葉だが、実はよく分からないという人も少なくないので、ここでおさらいしておく。
まず、所得はもらったお金の性質によって、不動産(所得、以下略)、事業、給与、退職、山林、利子、配当、譲渡、一時、雑――の10種類に分けられる。余談だが、税理士試験の受験生は各所得の頭文字を取って「富士急で退散し、利子配当を譲渡して一気に雑所得」などと覚えるらしい。
所得税は基本的には総合課税がベースで、各所得を総合して税額を決めることになっているが、一部はその総額計算から除かれる。それが、退職所得と山林所得、それに株で儲けたときの譲渡所得や銀行預金にかかる利子所得、また先物取引などによる雑所得などだ。これらは大きな所得になることが多く、総合課税で計算すると所得税額が跳ね上がってしまうことから設けられたルールとされている。利子などはどれだけあっても一律20.315%の税率で済むようになっているため、富裕層への優遇措置であるとして見直しを求める声も根強い。

税理士法人早川・平会計