タックスニュース

Vol.0800

<タックスニュース>
国税庁が税務CG実績公表  大企業の〝税の成績表〟

 国税庁はこのほど、大企業に対して税務上のコーポレートガバナンス(企業統治)を高めるよう働きかける「税務に関するコーポレートガバナンス(税務CG)」の取り組み実績を公表した。
 大企業の〝税の成績表〟ともいえるもので、2024事務年度(24年7月~25年6月)は125法人に対して税務CGの判定を実施。22法人を「良好」、95法人を「おおむね良好」とした一方、8法人を「改善が必要」と評価した。9割の法人が「おおむね良好」以上の評価となったが、項目別では「税務部署のチェック体制が不十分」と評価された法人が4割あり、適正な税務処理の体制が整っていない大企業があることが浮き彫りになった。
 税務CGの取り組みは、当局が企業に税務調査を行った際、税務についての会社の体制を確認・判定し、国税局調査部長らが経営責任者と面談して評価結果を伝達。そのうえで改善事項についての意見交換などを行う。当局はこれを「協力的手法」とし、資本金約40億円以上の「特別国税調査官(特官)所掌法人」約500社を対象に実施している。
 実績のうち、具体的な評価項目では、「経営責任者等の関与・指導」を81%で「良好」とする一方、「税務(経理)担当部署等の体制・機能」を「良好」としたのは2割に満たなかった。
 事業担当部署が精算した経費について、税務(経理)部署が適正かどうかをチェックする体制などが不十分だったとして、「改善が必要」と判定された法人が4割超に上り、多くの企業に足りていない部分だと当局が判断していることが分かる。
 このほか、「税務に関する内部牽制の体制」や「税務調査での指摘事項等に係る再発防止策」も「良好」と判定したのは3割に満たなかった。
 当局はこれまでの実績を踏まえ、特官所掌法人以外で、一定程度の規模以上の法人の一部に対しても税務CGの取り組みを試行している。今後、対象を拡大するかどうかを含めて「自発的な税務コンプライアンスの維持・向上に向けた取り組みの方向性を検討する」としている。

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<タックスワンポイント>
何を見られる?  調査当日の流れと対応

 税務調査のメインイベントである「実地調査」は、通常2日間にわたって行われる。初日の午前中は「概況聴取」とも呼ばれ、経営理念や業界の動向、経営者の経歴などの雑談に近い対話から始まる。しかし、これは単なるアイスブレイクではない。調査官は会話を通じて、代表者の生活水準と役員報酬の整合性や、会社の意思決定プロセスに不自然な点がないかを、すでに探り始めている。
 午後は帳簿や領収書、請求書などの資料確認に移る。ここでチェックされるのは、売上の計上時期が適切か、期末付近の売上の繰り延べがないか、私的な支出が経費に含まれていないか、といった点だ。また、パソコン内のメール履歴や、金庫・デスクの引き出しの確認を求められることもある。
 2日目は、1日目の調査結果に基づいた各論点の深掘りや、調査官からの簡単な指摘が行われ、その後、税務署内での検討を経て、正式な調査結果が通知されることになる。
 注意すべきは、質問に対して「うろ覚えで答えない」こと。事実に反する回答は、虚偽の説明とみなされ、調査官の心証を著しく悪化させる。不明な点は「確認して後ほど回答する」と冷静に伝え、根拠となる資料を提示することが重要だ。隠し立てせず、さりとて必要以上にひるまず、一貫性のある説明を尽くすことが、最短で調査を終えるための最善策だろう。

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