<タックスニュース>

企業版ふるさと納税で対象102事業を国が認定  寄付企業のうま味は?

 企業版ふるさと納税の対象となる事業の初回認定を内閣府が行い、6県と81市町村の計102事業が認定された。分野別では、地域産業の振興で最多の74事業、移住や定住の促進で12事業、少子化対策で6事業、コンパクトシティ構想で10事業が認定を受けた。
 例えば北海道夕張市では、市の中心地区に児童館や図書館などを兼ねそろえた複合拠点施設を整備し、街の整備化を目指す。同市に縁のあるインテリア大手のニトリ(本社・札幌市)がすでに総額5億円の寄付を予定している。
 これらの事業に企業が寄付をすると、寄付金の3割を法人関係税で控除できる通常の寄付金税制に加え、さらに3割の上乗せ控除を受けることができる。ただし寄付事業への公共事業のあっせんなど経済的便宜を図ることは禁止されているため、企業にとってのメリットを分かりやすい形で示すことが、寄付を集めるための今後の課題となっていきそうだ。
 内閣府は今後も11月に第2回、2017年3月に第3回の対象事業を認定するとしている。


税、申告、事業承継のお悩みは無料相談実施中の税理士法人早川・平会計までどうぞ

<タックスワンポイント>

生前の医療費を相続人は控除できるか  生計要件がポイントに

 父親の死亡後に入院期間の医療費を請求され、相続人である長男が支払ったとする。この医療費は、父親の準確定申告(死亡後の確定申告)で医療費控除することはできない。
 医療費控除の対象になる医療費の金額は、その年に実際に支払われた部分に限られる。未払い分は現実に支払われるまでは控除対象にできない。冒頭のケースでは、父親の生前には未納であり、死亡後に支払われていることから、その医療費はたとえ相続財産のなかから支払ったときでも父親が支払ったことにはならない。
 一方、代わりに支払った長男が、父親が治療を受けていた時点で父親と生計を共にしていたのであれば、長男の確定申告で医療費控除の対象になる。
 なお、死亡診断書代については医療費控除の対象とはならないため、その代金を除いて申告しなくてはならない。

相続、生前対策、事業承継のご相談は税理士法人早川・平会計までどうぞ

税理士法人早川・平会計