<タックスニュース>

e-Tax  利用率が順調に上昇

国税庁は1021日、「2023年度におけるオンライン(e-Tax)手続の利用状況等について」を公表した。法人税、消費税、所得税、相続税の申告などの「主要7手続」でのオンライン利用率が順調に上昇しているという。
 オンライン利用率は、申告総件数のうちe-Taxでの申告件数が占める割合で算出したもの。23年度の法人税のオンライン利用率は86.2%(前年度比1.3ポイント増)、法人消費税は88.7%(同2.9ポイント増)、所得税は69.3%(同3.6ポイント増)、個人消費税は73.5%(同3.6ポイント増)、相続税は37.1%(同7.6ポイント増)などだった。
 24年度の目標利用率と最も大きな開きが生じているのは相続税。目標の48%と実際の利用率とは10.9ポイントの差がある。ほかの6手続きでは、目標との差が1.85.7ポイントにとどまっている。

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<タックスワンポイント>

消費税の還付、早く受ける3つの方法  電子申告、事前提出、課税期間の短縮

消費税の課税期間は、個人事業者は1月1日から1231までの暦年、法人は事業年度とするのが原則で、還付申告は個人事業者なら翌年の確定申告期、法人なら事業年度終了後2カ月以内に行う。
 輸出業などを営んでいると消費税の還付額が大きくなるため、なるべく早く還付を受けたいと思うだろう。だが還付を受けられるのは申告からさらに1~2カ月ほど後になるため、事業年度の早い時期に大きな取引をした会社は、その段階で多額の消費税を納めているにもかかわらず、還付されるのは1年以上も先になってしまう。
 こうしたケースに備え、少しでも早く消費税の還付を受けるための3つのポイントを押さえておきたい。
 まずはインターネット申請だ。国税庁では紙の申告に比べて電子申告を優先して処理する方針を明らかにしており、1日も早い還付のためには申告方法の再考も検討したい。
 次は、還付に関連する輸出関連の書類を申告と同時に提出する方法。税務署の担当者の手間を減らすことにもなり「心象も良いようだ」という声も聞かれる。
 最後が、消費税の課税期間を短縮する特例を利用すること。課税期間は、税務署に届け出ることで「1カ月ごと」あるいは「3カ月ごと」に短縮できる。課税期間を1カ月にした法人が1月に取引をしたとすると、3月までに還付申告することになり、課税期間が1年の会社と比べて1年近くも早く消費税が還付される。課税期間の短縮を元々検討していたのであれば、還付も判断材料にして決断したい。

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